
「何か質問はありますか?」…正直、困っていませんか?
介護職の面接では、終盤に高確率で聞かれるこのひと言。
「最後に、何かご質問はありますか?」
この瞬間、何も思いつかず「特にありません…」と答えてしまったことがある人も多いのではないでしょうか。
実はこの「逆質問」は、応募者が施設への関心度や主体性をアピールできる大チャンス。
特に未経験で介護業界に飛び込もうと考えている方にとって、“何を聞くか”が合否を左右することもあるんです。
今回は、介護業界を目指す転職希望者のために、面接で好印象を残す「逆質問」例とNG例、質問の選び方を5つのポイントに分けてわかりやすく解説します。
そもそも「逆質問」とは?目的と企業側の意図
面接官が「何か質問はありますか?」と聞く理由は主に3つです:
面接官の意図 | 解説 |
---|---|
✅ 応募者の関心度を知りたい | 施設や仕事にどれだけ興味を持っているかを見る |
✅ 理解の深さを確認したい | ただ“働きたい”だけでなく、仕事内容を理解しているか |
✅ 長く働いてくれるかを判断 | 将来のビジョンがあるか、志望動機が本気かを測る材料 |
つまり、何も聞かない=興味が薄い・受け身な印象を与えてしまう可能性があるのです。
介護職の面接でおすすめの「逆質問」例5選
❶「未経験者が入社後、最初に担当する業務はどのようなものですか?」
➡️ 理由:実際の業務イメージを知りたい、という前向きな姿勢が伝わる
➡️ 印象:「現場で働く覚悟がある人」と受け止められやすい
ポイント:
→ 介護職の仕事は多岐にわたる(身体介助、生活支援、記録業務など)ため、最初に何をするのか明確にすることで、自分に合っているかを判断できる。
❷「新人研修やOJTの具体的な内容・期間について教えていただけますか?」
➡️ 理由:未経験者の最大の不安=「ちゃんと教えてもらえるか?」
➡️ 印象:「成長意欲がある」「長く働く意志がある」と評価されやすい
参考データ:
介護労働安定センターの調査では、入社3年未満の離職率は約40%。
教育体制が整っている職場ほど、離職率が低い傾向があります。
❸「職員同士のコミュニケーションで大切にしていることはありますか?」
➡️ 理由:介護現場はチームワークが命。人間関係を重視している施設かがわかる
➡️ 印象:利用者だけでなく、職場環境にも関心があることを示せる
補足:
→ 介護職の悩みとして多いのが**「人間関係」や「職場の空気」**。
→ 入社前に現場の雰囲気を把握する手段にもなります。
❹「今後のキャリアアップ支援(資格取得など)について伺えますか?」
➡️ 理由:初任者研修、実務者研修、介護福祉士など、介護業界は資格によるステップアップが明確
➡️ 印象:「将来を見据えて働きたい人」という評価に直結
具体データ:
介護職員処遇改善加算により、資格取得に応じて年収が30〜60万円増えることもあります。
❺「この施設で働く上で、一番大切にしていることは何ですか?」
➡️ 理由:施設の理念や価値観を確認することで、自分との相性を見極められる
➡️ 印象:ミスマッチを防ぎたいという姿勢は、双方にとってメリット大
避けたい逆質問のNG例
逆質問は印象を上げるチャンスであると同時に、うっかり聞くとマイナスになるNG質問もあります。
質問内容 | なぜNG? |
---|---|
「有給は取りやすいですか?」 | 権利として大切だが、最初に聞くと“休む気満々”に見られやすい |
「残業ってどのくらいありますか?」 | 労働条件は大切だが、聞き方に注意が必要 |
「給料はどれくらい上がりますか?」 | 金銭面にしか興味がないと思われがち |
✅ 対策:
→ 条件面の質問は、2回目の面接や内定後など「タイミングを見て確認」しましょう。
→ 聞き方を工夫すればOK(例:「キャリアを積んだ際の評価制度について教えてください」)
質問を考えるときの3つのコツ
応募先の施設をリサーチしておく
→ ホームページ・ブログ・SNSを見て、施設の特徴や取り組みを把握しておく
“自分が働くイメージ”を持って質問する
→ 「この施設で自分が働いたら?」という視点で質問を選ぶと自然に聞ける
面接官の話をよく聞き、話題を拾って質問につなげる
→ 例:「先ほどお話されていた〇〇について、もう少し詳しく伺ってもよろしいですか?」
実際に聞いた“逆質問”で好印象を得た実例紹介
30代・未経験から介護職に挑戦した女性のケース:
「未経験で不安もあるのですが、貴施設ではどのように新人さんをサポートされていますか?」
→ 採用担当者から「不安をオープンに伝えてくれる姿勢がよかった」「丁寧な質問に誠実さを感じた」と高評価を得て内定に!
40代・介護職初挑戦の男性のケース:
「今後この施設で新たに取り組みたいことがあれば教えてください」
→ 施設長から「長期的に関わりたいという気持ちが伝わった」と言われ採用!
まとめ:逆質問は“自己PRの延長戦”。聞かない手はない!
逆質問は、単なる形式的なやり取りではありません。
“あなた自身の関心・人柄・やる気”を伝える最後のチャンスです。
介護業界への転職を考えるなら、面接の中で「私はこの施設に合っている人材ですよ」というアピールをするためにも、質問は必ず用意しておきましょう。
✅ 最後にチェックリスト!
- 施設について事前に調べたか?
- 「働く姿」をイメージした質問か?
- 一問一答にならず、会話のキャッチボールになるか?
- タイミング・聞き方に配慮しているか?