
「介護職」とは、実はひとつじゃない!
「介護職」と聞いて、すぐに思い浮かぶのは「高齢者のお世話をする仕事」かもしれません。
しかし実際には、介護の仕事には5つの主要なタイプがあり、それぞれ役割も求められるスキルも異なります。
特に、未経験から介護業界を目指す方にとっては、どの職種が自分に合っているのかを知ることが、転職成功の第一歩になります。
今回は、図解と例文を使って、**初心者でもわかるように「介護職の種類とその役割」**を解説します。
記事を読み終えるころには、「自分にできるか不安…」という気持ちが、「これならやってみたいかも!」に変わっているはずです。
介護職の5タイプ【図解】
下の図をご覧ください。介護の仕事は、次の5つに分類されます。
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│ ① 介護職員(介護士) │→ 直接的なケア提供
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│ ② ケアマネジャー │→ ケアプランの作成
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│ ③ 生活相談員 │→ 利用者・家族との調整役
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│ ④ サービス提供責任者 │→ 訪問介護の管理者
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│ ⑤ 福祉用具専門相談員 │→ 福祉用具の提案・管理
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① 介護職員(介護士):現場の中心、利用者と一番近い存在
● 主な仕事内容
- 食事、入浴、排泄などの日常生活の介助
- レクリエーションの企画・運営
- バイタルチェックや記録業務
● 向いている人
- 人と接することが好きな人
- 体力に自信がある人
● 例文で紹介
ある高齢者施設で働くAさん(30歳・未経験から転職)は、「初めは緊張しましたが、『ありがとう』の一言でやりがいを感じました」と語ります。
● ポイント
- 介護職全体の約7割がこの職種(厚生労働省調べ)
- 無資格・未経験でも就業可能な求人が多く、最も入りやすいポジション
② ケアマネジャー(介護支援専門員):プランナー的存在
● 主な仕事内容
- 介護サービス計画(ケアプラン)の作成
- 利用者やその家族との相談対応
- 介護事業所・医療機関との連携
● 資格要件
- 実務経験5年以上+試験合格が必要
● 例文で紹介
ケアマネとして働くBさんは、「利用者一人ひとりの人生に寄り添いながら最適なプランを考えるのが醍醐味」と話します。
● ポイント
- 介護現場でのキャリアアップ職
- 40代・50代から目指す人も多い
③ 生活相談員:利用者と現場の“橋渡し役”
● 主な仕事内容
- 入退所の相談対応
- 利用者・家族の悩みや不安のヒアリング
- 行政機関や他施設との連携
● 向いている人
- コミュニケーション力に自信がある人
- 人の話を聞くのが好きな人
● 例文で紹介
「利用者さんの家族と信頼関係を築くことが、仕事をスムーズに進めるカギ」と話すCさん。
● ポイント
- 一部資格が必要な場合もあるが、相談業務経験が評価されやすい
④ サービス提供責任者:訪問介護の司令塔
● 主な仕事内容
- ホームヘルパー(訪問介護員)のスケジュール管理
- ケアプランに基づいたサービスの調整
- 訪問時のフォローアップ
● 必要資格
- 実務者研修以上の資格が必要
● 例文で紹介
Dさん(元営業職)は、「訪問スタッフの支えになることが、自分の役割だと思っています」と語ります。
● ポイント
- 訪問介護におけるキーパーソン
- リーダーシップが問われるポジション
⑤ 福祉用具専門相談員:介護を「道具」で支えるプロ
● 主な仕事内容
- 車いす、介護ベッドなどの選定・提供
- 使用方法の説明やアフターフォロー
- 住宅改修のアドバイス
● 向いている人
- 機械や道具に興味がある人
- 体力よりも知識で勝負したい人
● 例文で紹介
「介護=人手と思われがちですが、“道具”が介護の質を変えるんです」と語るEさん。
● ポイント
- 営業・販売経験者のスキルも活かせる
- 介護現場以外で活躍したい人にもおすすめ
【未経験者向け】どう選ぶ?介護職5タイプの選び方
未経験から介護業界に入る際は、次の3つを軸に職種を選ぶとよいでしょう。
軸 | 質問例 |
---|---|
① 自分の性格 | 「人と話すのが好き?」「体力に自信がある?」 |
② ライフスタイル | 「夜勤OK?」「日勤のみ希望?」 |
③ 将来のビジョン | 「資格を取ってキャリアアップしたい?」「安定重視?」 |
まとめ:あなたに合った介護職を見つけよう
まとめ:あなたに合った介護職を見つけよう
介護業界は、人の役に立ちたいという想いを形にできる場所です。
「未経験だから不安」「資格がないから無理かも」
そう思う方も多いですが、実際には未経験スタートが6割以上というデータもあります(※厚労省・介護労働実態調査より)。
まずは、「どんな介護職があるのか」を知ることが第一歩。
自分に合った職種を見つけて、無理なく、でもやりがいのある転職を目指しましょう。