
はじめに|挨拶が「信頼」を生む仕事、それが介護
介護の現場では、「経験の有無」よりも「人との接し方」がとても大切にされています。
特に、“挨拶”は信頼関係を築くうえで最初の一歩。言い換えれば、「挨拶ができない人=信頼されにくい人」と思われてしまうのも現実です。
厚生労働省の2023年の調査によると、介護職の定着率が高い職場では、職員間の「挨拶・声かけ」が活発である傾向が74.3%にのぼります。
つまり、“挨拶ができること”は即戦力の証でもあるのです。
今回は、介護業界未経験の方が「初出勤の日に実践できる、印象アップの挨拶マナー7選」をご紹介します。
なぜ、介護業界で挨拶が重要なのか?
1. チームワークが仕事の要
介護は一人で完結する仕事ではありません。職員同士の連携や情報共有が命綱となります。
挨拶を通して日々の関係性を築いておくことで、コミュニケーションがスムーズになり、トラブルも減少します。
2. 利用者の安心感につながる
高齢者や障がいのある方にとって、スタッフの明るい挨拶は「ここは安心できる場所だ」と感じさせる大きな要素です。
挨拶ひとつで、相手の一日が明るくなることもあるのです。
初出勤で差がつく!介護現場の挨拶マナー7選
① 笑顔で、ハキハキと「おはようございます!」
初出勤で最も重要なのが第一声。
ぼそぼそと話すと、「自信がない」「やる気がない」と受け取られることも。
✔ポイント:
- 朝は「おはようございます」
- 昼は「こんにちは」
- 退勤時は「お先に失礼します」
語尾までしっかり発音し、目を見て笑顔を忘れずに!
② 利用者さんへの声かけは、必ず“敬語”で
介護施設では、利用者は“お客様”です。親しみを込めつつも、礼儀を忘れてはいけません。
例:NG→「おばあちゃん、どうしたの?」
例:OK→「〇〇さん、どこかお痛みがありますか?」
初対面では、必ず「さん」付けと敬語を使うのが基本。
距離が近づいても、丁寧な言葉遣いは信頼の証になります。
③ 職員には「〇〇さん」「〇〇先生」と呼ぶのが安全
施設によっては、職種によって呼び方に決まりがある場合も。
初日は様子を見つつ、基本は「〇〇さん」「〇〇先生」で呼びましょう。
特に看護師やリーダー職の人には敬意を込めた呼び方が好印象。
④ 声かけは“すれ違いざま”がチャンス!
業務中、忙しそうにしている先輩に話しかけるのは気が引けますよね。
そんな時は、すれ違いざまに一言「お疲れさまです!」と声をかけましょう。
短い言葉でも、「あなたの存在を認識していますよ」という合図になります。
⑤ エレベーター内や休憩室でも礼儀正しく
「休憩時間だからリラックス」といっても、礼儀は必要です。
無言やスマホに夢中な態度は、“協調性がない”と思われがち。
✔ポイント:
- 「失礼します」「ご一緒させてください」など、軽い挨拶を意識
- 自分から話しかけられなくても、うなずきやアイコンタクトで反応を示すだけでOK!
⑥ 「聞く」「報告する」は、最初に“ひと言挨拶”を添える
例えば質問するときも、いきなり「これどうすればいいですか?」と聞くのはNG。
OK例:
「お忙しいところすみません、ひとつお聞きしてもいいですか?」
→ これだけで印象が大違い!
報告も「以上です、ありがとうございました」で締めると、社会人としての評価がアップします。
⑦ 利用者・スタッフ両方への「ありがとう」を忘れずに
「ありがとうございます」は、最強の挨拶の一つ。
介護現場では、自分が助けられる場面が非常に多くあります。
たとえば、
- 利用者さんが協力してくれたとき
- スタッフに助けてもらったとき
- 声をかけてもらったとき
すべてに「ありがとう」を添えるだけで、信頼度はグンと上がります。
よくある失敗例|こんな挨拶はNG!
シーン | NG例 | なぜダメ? |
---|---|---|
出勤時 | 無言で入室 | 存在感ゼロ、やる気が伝わらない |
業務中 | タメ口で話す | 敬意がないと誤解される |
退勤時 | 挨拶なしで帰宅 | チームの一体感を壊す |
📌 POINT: どんなに忙しくても「一言」は忘れないようにしましょう!
まとめ|挨拶だけで、あなたの印象は“新人以上”になる
介護職は、人との関わりがすべて。
未経験でも、資格がなくても、「しっかり挨拶ができる人」は必ず現場で信頼されます。
今回ご紹介した挨拶マナー7選を初出勤から実践すれば、
✅ 利用者さんからの安心感
✅ スタッフとの良好な人間関係
✅ 信頼される新人としての第一歩
が手に入ります。
「最初の3日間の印象」で、その後の職場での居場所が決まるとも言われています。
まずは、“挨拶で印象に残る人”になることを目指しましょう!